さんこう丸の健康豆知識
カリウム
カリウムは細胞内液の浸透圧を調整し一定に保つ働きや、ナトリウムの尿中排出を促進する作用、体内のpHバランスを保つ役割を担っています。また神経や筋肉の興奮伝達にも関わっています。成人では体内に約120gから200g含まれています。ほとんどは細胞内にありますが、血液やリンパなどの細胞外液、骨にも含まれています。カリウムは尿や汗などから体外に排出されます。
ナトリウムを多く摂取する現代人やむくみのある人は、カリウムの摂取が効果的です。高血圧薬の利尿剤のうち、カリウム保持性でないものはカリウムが排泄されやすいため、注意が必要です。また、腎臓の機能が低下している方はカリウムを排出する事が難しく、体内のカリウム量が多くなる“高カリウム血症”となり不整脈や、重症になると心停止もあります。逆にカリウムが少ない“低カリウム血症”になると、脱力感、筋力低下、食欲不振などが表れます。
1日の摂取目標量としては、15歳以上男性で3,000㎎以上、15歳以上女性2,600㎎以上となっており、腎機能が正常であれば普段の食事からのカリウム摂取によって代謝異常(高カリウム血症)を起こすことはないため、耐容上限量は設定されていません。
【参考】
厚生労働省, 「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書, 252-255, 282.
厚生労働省, e-ヘルスネット, カリウム. https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
文部科学省, 食品成分データベース. https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html
公益財団法人 長寿科学振興財団, 健康長寿ネット, カリウムの働きと1日の摂取量.
« 前の記事:越智氏奉賛会フィールドワークに参加しました を読む
次の記事:年末年始休業日のお知らせ を読む »