「いずみの国歴史館」にて資料を展示中です
2013年
6月20日
三光丸の当主米田家は、中世大和国に栄えた豪族、越智氏の流れをくむ家として
代々、一族の秘伝薬三光丸の製法を守り伝えてきました。
数年前、その米田家でたいへん珍しい巻物が発見され、調査を進めてきたところ、
現在和泉市にある槇尾山施福寺の由緒などを記した『槇尾山大縁起』の写本である
ことが判明しました。『槇尾山大縁起』の写本は今までに1点が確認されており、
国の重要文化財に指定されていますが、米田家のものは、それよりも古い写本で
はないかとみられています。
巻物の調査をお願いした和泉市の「いずみの国歴史館」では、現在、「道でひもとく
和泉の歴史」と題した特別展を開催しており、米田家の『槇尾山大縁起』も展示されて
います。
槇尾山施福寺は和泉市の古代・中世を代表する古刹であり、西国三十三所観音霊場の
第4番札所としても有名です。
施福寺は、南北朝時代には後醍醐天皇を中心とする南朝方の勢力下にありました。
南北朝期における越智氏、米田氏の動向をさぐる上でも、巻物に関する今後の調査の
進展が望まれるところです。
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