さんこう丸の健康豆知識
2022年
6月1日
ヨウ素
『ヨウ素』は、成人の体内に約13mg存在し、その内70~80% は甲状腺に存在しており、甲状腺ホルモンを構成しています。
ヨード (沃度)とも言います。ヨウ素には強い殺菌作用があり、ポビドンヨードなどに含まれております。ヨウ素の酸化作用で殺菌します。
甲状腺ホルモンは、生殖、成長、発達等の生理的なプロセスを制御し、エネルギー代謝を亢進させます。
皮膚や髪を健康的に保つ働きがあり、胎児においては、脳や骨格などの発達と成長を促します。
日本人の食生活でヨウ素が不足する事はありませんが、不足すると毛が抜けてきたり、皮膚の異常や新陳代謝が悪くなったりします。
また極端に不足すると甲状腺肥大が起こる場合があります。妊娠中にヨウ素が不足すると、胎児に脳の未発達や成長障害が起こり、出生後にクレチン症という疾患が起こることがあります。
ヨウ素を過剰に摂取すると、甲状腺を発達させてしまい、甲状腺機能亢進症に陥ります。その結果、頻脈や月経異常、バセドウ病を引き起こすことがあります。
ヨウ素は、魚介類や海藻類に多く含まれるので、海に囲まれており、日本人は摂取しやすいといえます。
【参考】
厚生労働省, 「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書, 306-310, 339.
文部科学省, 食品成分データベース. https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html
食と健康の総合サイト e840.net, ヨウ素の栄養と働き、消化、吸収、ヨウ素が多い食品.
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