家族で飲める 胃痛・胃腸に効く漢方・和漢薬
常備薬としての胃腸薬
あなたの家には、どんな薬が常備されていますか?
頭痛薬、風邪薬と並んで、家庭に置かれることが多いのが「胃腸薬」。お腹の不調はよく起こる体調トラブルのひとつであり、もしものときに備えているご家庭も多いでしょう。
しかし、高齢の方や小さな子どもと一緒に暮らしている場合、「同じ薬を飲ませても大丈夫だろうか」と不安になることもあります。そんなとき、世代を超えて家族みんなが服用できる薬があれば安心です。
そこで注目したいのが、漢方・和漢薬。用法・用量を守れば、子どもから大人まで幅広く服用できるものがあります。
三光丸とは? 700年続く伝統の和漢薬
奈良で700年以上の歴史を持つ三光丸は、日本の伝統的な薬づくりと漢方の考え方が合わさった「和漢薬」です。
使用されているのは、自然由来の生薬(自然の山野に自生する草や根、木の皮などで薬として効果があるもの)。
主に次の4つの生薬でつくられています。
- ・センブリ:胃液や唾液の分泌を促進し、消化を助ける
- ・オウバク:殺菌効果があり胃腸の炎症を抑える
- ・ケイヒ:冷えを改善し胃の働きを整える
- ・カンゾウ:粘膜を保護し痛みを和らげる
※ほかにもたくさんの効果があります。
詳しくは「三光丸とは」をご覧ください。
こうした生薬が組み合わさり、三光丸は南北朝時代から現代に至るまで、人々の胃腸の健康を支えてきました。
家族で飲める三光丸の安心ポイント
3歳から服用可能
三光丸は3歳から服用可能。用量を守れば、小さなお子さんでも安心して飲めます。
※薬剤がのどにつかえることのないように、注意してください。
高齢者も安心
胃腸が弱くなりがちな高齢者でも負担が少なく続けやすい薬です。
大人におすすめの使用シーン
三光丸は整腸作用で胃の動きを活発にしてくれるため、次のような不調に役立ちます。
- ・食べ過ぎ・飲みすぎによる消化不良
- ・ストレスで起こる胃痛
- ・夏バテによる食欲不振
妊娠中・授乳中は医師に相談
妊娠中・授乳中に服用する場合は、必ず医師や薬剤師にご相談ください。
三光丸を飲むタイミング
- ・食べ過ぎ・消化不良 … 食後に服用することで吸収がよくなります。
- ・食欲不振 … 食前・食間に、食事30分前を目安に服用。
- ・ストレスによる胃の不調 … 副交感神経が優位になる寝る前の服用がおすすめです。
三光丸は1日2~3回に服用が推奨されています。効果が実感できる目安は数日~1週間程度です。しばらくの間服用を続けていただくことをおすすめします。
家族のこんな場面で役立つ
- ・旅行や出張など、外出先での常備薬に
- ・お盆や年末年始などの長期休暇に
- ・災害時の備えとして
環境が変わるとお腹の調子を崩しやすいもの。「いつもの薬がある」と思うだけで精神的に落ち着きます。
漢方・和漢薬を選ぶときのポイント
三光丸に限らず、漢方・和漢薬を選ぶ際に大切なのは「自分の体質を知ること」です。
漢方では「気(エネルギー)」「血(栄養)」「水(体液)」のバランスを見極め、体質に合った薬を用いることで、根本的な改善を目指します。
体質の判断に迷ったら、漢方や和漢薬を扱う薬剤師に相談することがおすすめです。三光丸でも専門スタッフが相談を受け付けています。
まとめ
胃の不調は、家族の誰にでも起こり得る身近な症状。だからこそ、家族で安心して服用できる漢方・和漢薬を常備しておくことは大きな安心につながります。
700年の歴史を持つ三光丸は、自然の生薬の力と伝統の知恵を活かした、家族みんなの健康を守る常備薬です。日々の暮らしに取り入れ、いざというときの備えにしてはいかがでしょうか。
アドバイザープロフィール

浅見 潤(あさみ じゅん)
三光丸クスリ資料館館長
北海道出身。平成12年、三鷹市教育委員会で遺跡の発掘調査と研究に携わる。その後奈良県明日香村に移住し、三光丸クスリ資料館館長に就任。館長職のかたわら、大和売薬および中世大和国の歴史研究を行う。日本薬史学会会員。
著書:『奈良とくすり -祈りと治療の歴史-』(京阪奈情報教育出版、2024年7月)