さんこう丸の健康豆知識 | 株式会社三光丸

さんこう丸の健康豆知識

2020年 8月1日

カルシウム

最も有名なミネラルの一つ『カルシウム』は、骨や歯はもちろん筋肉の収縮、神経伝達にも関与します。「カルシウム=骨」といったイメージをお持ちの方が多いかと思います。体内のカルシウムの99%は骨や歯にあり、残り1%は血液や細胞に存在し、こちらの1%が生命維持には欠かせません。血液中のカルシウム濃度は8.5~10.4mg/dlに保たれています。骨のカルシウムはこの1%を維持する役割もあります。
皆さんは“カルシウムパラドックス”という言葉をご存知でしょうか?パラドックスとは「逆説」という意味で、『カルシウムが不足すると、血中にはカルシウムが増えてくる』という事になります。いかがでしょうか?皆さんが思っている事と「逆説」ではなかったでしょうか?カルシウムの摂取が不足すると血液中のカルシウムが少し減少し、副甲状腺ホルモンが分泌されます。骨からカルシウムを吸収する形で血液中の濃度を一定に保とうとします。副甲状腺ホルモンが余分に出ていると骨から過剰にカルシウムが溶かし出され、カルシウム濃度が高値となります。血管壁に入り込み血管を固くしたり、脳の働きが上手くいかずにイライラしたりします。カルシウムの摂取不足は、動脈硬化、心筋梗塞、高血圧などの原因になります。

耐容上限量は18歳以上で設定されており、男女共に2,500mgとなっていますが、通常の食事摂取ではこの値を超えることは稀です。サプリメントでの過剰摂取に注意しましょう。18歳未満は耐容上限量がありませんが、多量摂取を勧めるものでも多量摂取の安全性を保証するものでもありません。

カルシウムの吸収を良くするには、レモン汁がお勧めです。レモン汁に含まれるクエン酸が、小腸からのカルシウム吸収を助けてくれます。またビタミンC、Dやマグネシウムは相性も良く、一緒に摂取すると効果的に働きます。ナトリウム、リンの摂取過剰は逆効果なので、現代人は要注意です。特に女性は閉経後、女性ホルモン「エストロゲン」が減少する事で、骨からのカルシウム流出を抑える働きが減少してしまいます。高齢者や女性は特に意識してカルシウムを摂取し、丈夫な骨を維持しましょう!

[参考]
厚生労働省, 「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書, 256-261, 283. https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html
文部科学省, 食品成分データベース. https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html

          

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