漢方薬と和漢薬の違いとは? 三光丸はどっち?
漢方薬と和漢薬はどう違う?

「漢方薬」と「和漢薬」。名前は似ていますが、実は成り立ちや考え方に違いがあることをご存じでしょうか。今回は、その違いや選び方のポイントについて、やさしくご紹介します。
【漢方薬】
漢方薬は、中国の伝統医学(中医学)の理論を基に、複数の生薬を一定の理論に沿って組み合わせたものです。「気・血・水」「陰陽」「五臓六腑」といった体のバランスを重視し、症状だけでなく体質や全体の状態を見て使われます。
【和漢薬】
和漢薬は、漢方の考え方を日本に合わせて発展させた薬です。
日本で採れる生薬や、日本人の体質・気候に合わせた処方が取り入れられている点が特徴です。
日本人の体質や生活に寄り添う和漢薬

和漢薬は、漢方の知恵を活かしつつ、日本の風土や体質に合わせてつくられている点が大きな特徴です。
【和漢薬のメリット】
- ・日本で古くから使われてきた生薬を使用
- ・国産生薬を中心に使うため、品質を確認しやすい
- ・日本の食文化・生活リズムに適した処方
三光丸は「和漢薬」
三光丸は、和漢薬に属します。
漢方の考え方を基盤としながら、日本独自の素材や工夫を取り入れてつくられています。
【国産の生薬を多く含有】
三光丸は日本独自の生薬「センブリ」を多く含有しています。センブリは数が少なく、日本でしか取れないので非常に貴重です。
【厳選した生薬を使用】
三光丸には中国産の生薬も使用していますが、品質の良いものだけを吟味して選んでいます。
【加工は自社工場で】
生薬は粉砕されたものではなく、「原形」のまま仕入れ、加工は自社工場で行っています。品質を自社で確かめやすいためです。手間はかかりますが、長く安心して使っていただくために欠かせないこだわりだと考えています。
貴重な原料を無駄にしないためにも、不良品を出さないように丁寧につくっています。

生薬は「原形」のまま入手。加工は自社工場で。
三光丸に使われる主な生薬
三光丸には、伝統的に使われてきた生薬が数種類配合されています。それぞれが異なる働きを持ち、全体としてバランスのとれた処方になるようにつくられています。
【三光丸の主成分】
●センブリ:胃を温め、消化液分泌を促進、胃の機能を高める。
●ケイヒ(シナモン):体を温め、冷えからくる胃の不調を防ぐ
●オウバク:病原菌に対する殺菌・抗菌作用があり、胃腸の炎症を抑える
●カンゾウ:粘膜を保護し、痛みをやわらげる

漢方医が見た三光丸の特徴

漢方の専門家の方からは、次のような見解が寄せられています。
【有効性】
三光丸は、漢方でいう「脾胃(ひい)虚弱」や「食積(しょくせき)」「湿熱内盛(しつねつないせい)」など、胃腸の虚弱や機能低下、あるいは過食や飲食による消化器症状に対応する処方設計である。
漢方理論においては、胃の「虚(=機能低下)」と「湿熱」(=過剰な水分・熱による炎症や不調)の両面に対応しており、バランスの良い処方である。伝統的な胃腸薬の中でも、作用が穏やかで広範囲に及ぶ。
【安全性】
含まれる生薬はいずれも伝統的に使用されてきたもので、安全性は高いと評価されている。
※あくまで「漢方医学における一般的な見方・専門家の見解」であり、個人の身体状態や症状を保証するものではありません。
まとめ

三光丸は国産生薬のセンブリを中心に原料を厳選した原料で製造された「和漢薬」です。センブリ・ケイヒ・オウバク・カンゾウなど、伝統的に使われてきた生薬を配合し、胃の不調に悩む方たちの役に立ってきました。その効果は、漢方の専門家からも評価を得ています。気になる症状がある場合は、医師や薬剤師に相談しながら、自分に合った薬を見つけてくださいね。三光丸でも相談を受け付けています。
アドバイザープロフィール

浅見 潤(あさみ じゅん)
三光丸クスリ資料館館長
北海道出身。平成12年、三鷹市教育委員会で遺跡の発掘調査と研究に携わる。その後奈良県明日香村に移住し、三光丸クスリ資料館館長に就任。館長職のかたわら、大和売薬および中世大和国の歴史研究を行う。日本薬史学会会員。
著書:『奈良とくすり -祈りと治療の歴史-』(京阪奈情報教育出版、2024年7月)







