天然素材のこだわり 三光丸に含まれる生薬とは
生薬と化学合成成分の違い
本コラムでは、胃痛や腹痛、胃もたれといった胃腸の不調に、漢方・和漢薬がどのように役立つのかをお伝えしてきました。
今回は視点を変えて、三光丸の主成分「生薬(しょうやく)」に注目し、天然素材へのこだわりについてご紹介します。

漢方・和漢薬に使われる「生薬」とは、自然の動植物や鉱物などを原料とした薬のことで、古くから薬として使われてきました。
一方、一般的な病院で処方される西洋薬に使われる成分は、特定の有効成分を抽出したものや化学合成成分です。
西洋薬は、成分が明確な分、ねらった症状に対してピンポイントに作用します。
それに対し生薬は自然由来のため、さまざまな成分が複雑に含まれています。
そのため、ひとつの作用だけでなく、複数の成分が関わり合いながら、体全体に総合的に働きかけるのが特徴です。
和漢薬である三光丸の効能は、生薬のはたらきによるものです。
三光丸を支える4つの生薬
三光丸には、胃痛や胃もたれ、腹痛などの胃腸トラブルに効果のある生薬が選ばれ、配合されています。
主成分となる4つの生薬を紹介します。
●センブリ

センブリは日本固有の薬草で、ドクダミ、ゲンノショウコと並ぶ「三大民間生薬」のひとつです。
非常に栽培が難しい植物で、三光丸では契約した専属農家さんが育てたセンブリを使用しています。
「千振(せんぶり)」という漢字は、“千回振り出してもまだ苦い”ことに由来します。また「当薬(とうやく)」という別名もあり、これは“まさに薬である”という意味です。この名前からも、センブリが古くから頼りにされてきた薬草であることがわかります。
唾液や胃液、胆汁、膵液の分泌を促し、胃の働きを高める生薬として知られており、飲み過ぎや食べ過ぎによる胃もたれ、胃痛のケアに役立ちます。
また胃を温め、消化液分泌を促進、胃の機能を高めます。
●ケイヒ

ケイヒはクスノキ科の常緑高木「シナモンカシア」の樹皮を乾燥させた生薬です。
三光丸を飲むときに感じる、ほのかなシナモンの香りはこのケイヒによるものです。
三光丸では主に広南ケイヒを使用し、香りを引き立てるためにベトナム産のケイヒも少量配合しています。
胃腸の働きを助けるだけでなく、体を温める働きがあるため、冷えからくる胃痛や腹痛にも配慮された生薬です。
●オウバク

オウバクはミカン科の高木「キハダ」の樹皮からつくられます。
樹齢15年以上のキハダの樹皮を使い、外側の層を取り除いた内皮部分のみを乾燥させたものがオウバクです。この木の皮をむく作業はすべて手作業で行われ、高度な技術が求められます。
オウバクは、病原菌に対する殺菌・抗菌作用があり、胃腸の炎症を抑えるはたらきがあります。
●カンゾウ

カンゾウ(甘草)はマメ科の多年草の根を乾燥させた生薬で、世界中で古くから使われてきました。
古代ギリシャや中国の文献にも登場し、日本では正倉院にも保存されているほど歴史のある生薬です。
カンゾウは、生薬同士の働きをまとめ、全体のバランスを整える役割を持っています。粘膜を保護し、痛みをやわらげるはたらきがあります。
多量に摂取すると「むくみ」「筋肉痛」「だるさ」などの副作用が出ることで知られますが、三光丸に使われているのは少量なので、用法・用量を守れば問題ありません。
参考リンク:三光丸とは
原料選びと製造へのこだわり

三光丸で使用する生薬は、国産・海外原料ともに信頼できる仕入れ先から調達しています。
生薬会社による品質検査をクリアした原料のみを仕入れ、さらに社内でも厳しい検査を行っています。
原料は元の形のまま仕入れ、社内工場で加工し、粉末やエキスにつくります。
成分だけを取り出すのではなく、生薬そのものを生かす製法にこだわっています。
三光丸は1回の服用量が30粒と多めですが、これは自然の生薬をそのまま使っているからです。
生薬が持つ複雑な成分が互いに作用し合い、胃痛や胃もたれ、腹痛といった不調をやさしく支えます。
まとめ

三光丸は、長い歴史の中で「原料へのこだわり」を大切にしてきました。
天然素材である生薬を見極め、丁寧につくることで、胃腸の不調に寄り添う和漢薬として親しまれています。
胃痛や胃もたれ、腹痛に悩んだとき、三光丸の背景にある生薬の力を思い出していただければ幸いです。
アドバイザープロフィール

浅見 潤(あさみ じゅん)
三光丸クスリ資料館館長
北海道出身。平成12年、三鷹市教育委員会で遺跡の発掘調査と研究に携わる。その後奈良県明日香村に移住し、三光丸クスリ資料館館長に就任。館長職のかたわら、大和売薬および中世大和国の歴史研究を行う。日本薬史学会会員。
著書:『奈良とくすり -祈りと治療の歴史-』(京阪奈情報教育出版、2024年7月)







